メンテナンスフリー化で 大規模修繕工事をスキップ

相模台ハイツ2012年度再生工事

今回工事のテーマは「メンテナンスフリー化」。外断熱改修やドイツ製の防水シートを取り入るなど、住生活における環境改善とともに12年~ 15年に行う大規模修繕工事をスキップする工法を選択した。 メンテナンスフリーの課題はシールの劣化。いくら外断熱や最前線の工法を用いても、シーリング工事を施せばその部分からの劣化が否めない。そこでほとんどをノーシール工法で仕上げた。 屋上防水で採用したポリフィン防水シートについて。通常使用される塩ビシートは柔軟にするための可塑剤が成分に入っているが温度変化に弱く、経年とともに減少して硬化=劣化する。可塑剤を含まないポリフィンは経年により弾性が低下しない。 また紫外線、熱、水の影響を受けないため、25年の保証をつけられるという。工事に至る経緯を説明してくれた管理組合理事長は「2回やる工事を1回で済ませる、足場をかける工事が30年40年先になる。建て替えはハードルが高いのだからおカネをかけて再生工事を行い、将来的な効果を選んだ」と話している。

工事データ

○工事名/相模台ハイツ2012年度再生工事 ○建物概要/ 1971(昭和46)年6月竣工・RC造・4棟・地上5階建て・110戸 ○発注者/相模台ハイツ管理組合  ○外断熱担当:東邦レオ㈱ ○屋上防水担当:カスタージャパン㈱ ○主な工事内容/屋上:シート防水(POLYFIN機械固定)断熱工法/外壁:湿式外断熱工法(エコファーム)、EPS断熱材t50+フィニッシュコート(高耐久塗材仕上げ)/玄関扉:化粧鋼板フラッシュ戸(断熱耐震仕様カバー工法)/外窓:アルミサッシ複層ガラス(カバー工法)/バルコニー床:長尺塩ビシート貼り/その他 ○工事期間/ 2012年8月20日~ 2013年2月28日