被災地・仙台、築36年マンション 震災前に耐震補強工事を実施

広瀬ニューライフマンション耐震補強工事

 仙台市のシンボルとして親しまれる広瀬川の河岸に立地する広瀬ニューライフマンションは建築基準法の新耐震基準が施行される前の昭和50年竣工した。
 平成21年に第1期耐震補強工事を終え、現在第2期耐震工事が進行中。工事のコンサルタントはNPO東北マンション管理組合連合会(東北管連)の浅野次郎・1級建築士が担当している。
 震災前の第1期工事では、柱、梁からなる開口部にRCの耐震壁を9個所に新設。既存柱への鋼板巻きは3個所に施した。
 壁を厚くするためのRC壁増し打ちは柱、梁、地中梁にアンカーを打ち込み、鉄筋を取り付け、コンクリートを打設。硬化養生後に吹き付けタイル仕上げを行った。鉄骨ブレースも1個所に導入した。
 現在は東日本大震災で大きなクラックが入った1F店舗内において、RC壁打ち増し工事が進行中。より強固な耐震補強を施している。

工事データ

○工事名/広瀬ニューライフマンション耐震補強工事 ○建物概要/ 1975(昭和50)年竣工・SRC造地上11階建・2棟・100戸+管理事務所 ○発注者/広瀬ニューライフマンション管理組合  ○主な工事内容/ RC壁新設―9個所/柱鋼板巻き―3個所/ RC壁増し打ち(壁を厚くする)―1個所/鉄骨ブレースの増設―1個所 ○工事期間/ 2009年9月24日~ 2009年12月10日