築17年目で初の大規模修繕 目だった劣化はエフロレッセンス

セレナハイム相武台大規模修繕工事

築17年目で初めての大規模修繕工事であったが、外壁タイル部分の爆裂やはがれなどは多くみられず、浮いているタイルについてはエポキシ樹脂の注入で済むケースが多かった。剥がれている部分は少なく、新築時にストックしていた既存タイルで補修を賄うことができた。建物の劣化は築年数ほど深刻ではなかったようだ。
問題点として顕著だった劣化はエフロレッセンス(白華現象)。コンクリートのひび割れから雨水が入り、コンクリートのアルカリ成分が水に溶けて白華している個所が見られた。
エフロレッセンスが見られたのは、外壁、バルコニー、共用廊下の天井のコンクリート、ひび割れはバルコニー床、共用廊下の手すりと会談の取り合い部分、窓などの開口部周辺のタイルに見られた。
劣化が進むと、コンクリートの中性化とともに、鉄筋が錆びて爆裂などにつながる。

このため、外壁の防水性能の機能回復を第一に考えたという。保護塗装に望ましい耐久性・耐候性のある使用材料や工法の選択を行い、改修基本計画を作成した。
その他、メーターボックス扉、パーテーション、外構回り鉄部等、鉄部に関しては全体的に補修・塗装を行った。

 

工事データ

○工事名/セレナハイム相武台大規模修繕工事 ○建物概要/ 1996(平成8)年竣工・RC造・1棟・7階建て・34戸 ○発注者/セレナハイム相武台管理組合 ○主な工事内容/仮設/躯体補修/内外壁塗装/屋上・バルコニー床・共用廊下等防水/鉄部等塗装/サッシ回り、外壁誘発目地等シーリング/その他エレベーター扉補修・擁壁洗浄等 ○工期/平成25年9月2日~平成25年12月25日