ミャンマー人作業員も「まじめ」と高評価
「工期内に立派に仕上げていただき、住民みんなが喜んでいる」と管理組合から自発的に感謝状が渡された
築28年目の昨年1月、管理会社の提案により、定期総会で5階部分のルーフバルコニーのみの部分補修工事が決定した。
このとき、何のための工事なのかと疑問に思った西岡徹さん。その総会での理事長就任後、本来の修繕工事の必要性を探りはじめた。
管理会社の仕様書をもとにアサヒ建装に見積り依頼をすると、おおよそ管理会社と同額で4階と5階部分のルーフバルコニーの全面改修工事ができることがわかった。 「それでは」と、今度は全体工事の見積もりをアサヒ建装に依頼。その仕様書をもとに5社から相見積もりをとり、2回の臨時総会を経て1月の部分補修工事を却下し、2回目の大規模修繕工事への合意を得た。
実は平成24年ころから大規模修繕工事の提案を管理会社から受けていた。しかし、前回の大規模修繕工事で戸当たり約100万円の一時金徴収があり、輪番制の理事会では先送りされていた。 全21戸。
どの小規模マンションの大きな悩みは資金問題だ。とはいえ、西岡理事長がリーダーとなって共通仕様書をもとに相見積もりやヒアリングなどを行い、業者の比較・選定をした。また全建センターの大規模修繕工事節約セミナーなどにも参加し、自分で勉強・情報を得た。結果的に2回目も30万円程度の一時金徴収の必要があったが、施工者に選ばれたアサヒ建装の工事状況の評価が高く、「みんな遅滞なく快く払ってくれた」と西岡理事長。
「自分で勉強し、人任せにせず、すべてに直接関与したので、やりがいがあった。セミナーに参加し、業界の先達者のアドバイスはたいへん貴重だった」
西岡理事長はさらに「小さなマンションは大きな会社には軽く見られて、相手にされない感じがする。中小規模のマンションは中小の会社を選ぶべしだと思った」とも。
アサヒ建装は小規模マンションを中心とする実績が20年以上ある。 また、今回はアサヒ建装が受け入れた外国人技能実習生としてミャンマー人が作業員として加わった。これについても西岡理事長は「非常にまじめであいさつもきちんとする。女性の住民からも好ましく映ったという声があった」と高評価。「企業としても、海外援助を拡大していけばいいのではないか」と話してくれた。
左からアサヒ建装・坂田社長、西岡徹理事長、 小坂現場代理人
完工後のマンションの様子
全建センターが技能技術教育を手がけた外国人実習生らが作業員として活躍
工事データ
○工事名/サンピア南林間大規模改修工事 ○建物概要/1988(昭和63)年10月竣工・RC造・地上5階建て・1棟・21戸 ○発注者/サンピア南林間管理組合
○主な工事内容
・仮設/仮設足場、飛散防止ネット等
・外壁補修/タイル亀裂、浮き補修、塗装面のクラック処理、爆裂・欠損補修等
・シーリング/窓まわり、換気口、貫通部まわりのシール打ち換え等
・タイル壁洗浄・外壁塗装
・鉄部塗装/火災報知器、消火器ボックス、駐輪場、変電設備扉等
・防水/屋上、ベランダ、ルーフバルコニー等
○工事期間/2016年9月26日~2016年11月30日